港町神戸物語

神戸のタクシードライバー日記

禁酒を考える

土曜日の夜は100%と言っていいくらい酩酊状態のお客様がご乗車されます。
飲酒をしていた時は酔客に対して割り切って対応していたのですが、私自身が禁酒を再開して酔客に対して非常にキツイ対応をしていると自身で感じます。
本日も20代男性客3名が酩酊状態でご乗車、あまりにも訳の分からない事を言って、車内で馬鹿騒ぎするのでガツーンと言いました。
「お客さんもうちょっと静かにして!気が散って運転出来ないから!」
一瞬にして車内は静まり返りました。
これでも馬鹿騒ぎが続けば、私はおそらくそこで停車してこれ以上はあなた方を乗せて安全な運転ができないからここで降りてくださいと言い放ったでしょう。
私自身アルコール依存症で、現在禁酒中の立場なのですが、今まで飲酒する事によって周りの人間にどれだけ迷惑を掛けてきたのかを度々考えます。
私はタクシードライバーとして、その労働対価をお客様の支払われる運賃からいただいております。
しかし、酔客の傍若無人な態度にはうんざりですし、そんなお客は乗せたくありません。
無線配車の場合、配車辞退申請をすれば、1度でも酔っ払った状態で私のタクシーに乗せた場合、2度とこのお客様の無線配車を受けることはありません。
ただ、流していて手が上がった場合はお客様をよく観察するようになりまして、いきなりドアを開けるのではなく、酔っているのかな?と感じた場合はウィンドウを半分くらい開けてどちらまでですか?と尋ねたりして様子を伺います。
酔っているなと感じたら、すいませんが予約車なのでと丁重にお断り。


今、私が禁酒を継続できているのは酔客が反面教師になっているのでしょう。
私も意志の弱い人間ですから、何かのきっかけでまた飲んでしまうかもしれません。
しかし、酔客のご乱心に遭遇する度に、こんな人間にだけはなりたくないなと思います。


本日で5連勤、明日頑張れば月曜日は休日です。


本日も飲酒することなく1日が終われそうです、感謝。

大混乱な1日

本日の神戸は雨の影響で学校は休校、JRは快速・新快速が運休で普通電車のみ通常の8割程度運行、主要幹線道路下りは第二神明が通行止になったため市内は大渋滞でした。
私はタクシードライバーとして初めて1万円超えのお客様を10人以上お断りする羽目に、理由は西行き、つまり下りの国道や県道が大渋滞で通常なら目的地に到達するであろう時間の何倍もの時間を費やさないとたどり着けないからです。

画像は国道2号線塩屋の西辺り、国道の歩道を西へ向かう人々。
通常より早く終業し、帰路に着いたのでしょうが電車は動かない、タクシーは来ない、仕方なく歩いて家路を目指す方々です。
兵庫駅から垂水まで送り届けた後の画像ですが、何人もの方が明石方面無理ですか?と声をかけてきます。
私は下りはこの先渋滞していていつ動くかわかりません、歩いた方が絶対早いですと丁重にお断りしました。
しかし、その話を聞いていた男性が声を掛けてきました。
「大阪やったら言ってくれる?」
上りは全く渋滞していないので即ご乗車いただき阪神高速3号神戸線若宮から中之島西まで、あっという間に到着しました。
帰りは下りの超渋滞を目の当たりにしていたので5号湾岸線で神戸市内を目指すも渋滞に巻き込まれ、神戸市内に入る為に要した時間は約2時間、疲れました。


本日最後のお客様はいつもの某JR駅から妙法寺まで、タクシー乗り場にタクシーはなく、私がつけるとすぐにこちらに、しかし隣に白いカッパ姿の男性、背中に兵庫県警の文字。
ドアを閉め行き先をお聞きし、どうかされましたかとたずねると、駅の改札で方がぶつかったと因縁をつけられもめたそうで。
それを見ていた方が110番通報されたみたいで、やはり酔っていました。
30歳前後だと思われるこの男性、本日職場は15時で早期終業、帰りに一杯飲んだそうです。
そして最終電車に乗る寸前にトラブル、警察沙汰でタクシーで帰ることになったのでしょう。
私にとってアルコールは毒です。
このお客様にとってアルコールはどうなんだろう?
などと考えてしまいました。


しかし本日は本当にタフな1日でした。


本日も飲酒することなく終われそうです、感謝。

土砂降りの木曜日

7月5日から6日未明にかけて、神戸は土砂降りで各地で避難勧告や避難指示が出ました。
JRも11時台に下りが元町駅で運行見合わせ、おかげでタクシーはテンテコ舞いの大忙し。
木曜日ってあまり忙しいイメージはなかったのですが、本日の売り上げは軽く3万円超え♪

消費税を引くと34960円の売上、2万円までは50%、2万円超分は60%が私の取り分です。
本日の手取りは18976円ですね、ありがたいです。
私は売上の9割以上が無線配車のお客様なのですが、本日は無線を休憩登録にして、無線配車がされない状態で営業しました。
結果上記の売上となったのですが、無線基地局のオペレーターは怒り心頭だったと想像できます。
大雨、JRの運休、タクシーの需要はピークですがこのような天候の日は誰も無線配車を取りません。
理由は駅のタクシー乗り場にお客さんが並んでいるからです。


0時過ぎにいつもの駅のタクシー乗り場に2番手で入った私はラッキーでした、一番先に並んでいるお客様はタクシーをかなり待った模様で、お酒もかなり入っていたんでしょうね、傘を地面に叩きつけて叫んでいました。
「いつまで待たせるんじゃコラ!」
私なら丁重に乗車お断りを申し上げるのですが、私の前のタクシードライバーはドアを開けてその酔客を乗せて行きました。
2番手の私は2000円超のお客様にご乗車いただきラッキー♪
私もお酒に飲まれていた頃、ブラックアウトで記憶がないなんて普通にありましたが、本日の光景を目の当たりにして、ちょっと考えてしまいました。
記憶がないのだから、当然自分がやったことも覚えていない。
ひょっとしたらあんな事してたのかもしれない、そんな酔客を運ぶドライバーも大変なんだろうなと・・・。


素面だからよぎる思い、アルコールなるものがいかに恐ろしいか、私にとっては人に迷惑をかけてしまう毒なのかとかを考えました。


本日も飲酒する事なく1日を終われそうです、感謝。